なぜ太るのか?
それはもちろん脂肪を体にため込むからですよね。
でもその理屈は解っているようで、あまりわかってないんじゃないでしょうか?
目次
なぜ脂肪が増えるのか?
脂肪が増えるとは脂肪細胞の中の
- 中性脂肪の袋(脂肪滴)が大きくなる
- 限界まで大きくなると分裂し新しい脂肪細胞ができる。
の繰り返しで脂肪が増えます。
脂肪滴とは
脂肪滴は英語ではfat droplet、lipid droplet、lipid body、oil body、adiposomeなどとよばれ、直訳では脂肪滴、脂質滴、脂質体といいます。
トリグリセリドやコレステロールなどの脂質などの中性脂肪をため込む場所です。
つまり脂肪の本体のようなもののことです。
脂肪細胞における「肥満へのサイクル」の存在が明らかに-東京大学大学院農学生命科学研究科
余ったエネルギーを脂肪細胞に保管
人間を含む動物は、原始時代から近年に至るまで、現在のように1年を通してコンスタントに安定した食事ができたわけではありません。
豊作だったり凶作で飢饉になったり、体に何日か食べることができなくても生きていけるだけのエネルギーを保存する必要がありました。
体の中でエネルギーを効率よく保存する為の機能が脂肪というわけです。
しかも三大栄養素のうち脂肪は1gあたりのエネルギー(カロリー)が9kcalと多いので効率よくため込むのに適しているわけです。
栄養素名 | 1g当りのカロリー |
タンパク質 | 4kcal |
脂質 | 9kcal |
炭水化物 | 4kcal |
クマなどの冬眠動物はひと冬の間、食事をしません、そのために
秋に脂肪蓄積する為にドングリなどを大量に食べ体重の3割~4割の脂肪をため込んで冬眠に備えます。
このように哺乳類にとっては脂肪をため込むというのは、とても大事な役割なんです。
脂肪が大きくなる(太る)流れ
脂肪は約三倍まで大きくなる
高カロリーな食事と運動不足でエネルギーが余る生活をつづけていく内に、脂肪細胞の中の脂肪滴(脂肪体)に中性脂肪をどんどん保管していきます。
脂肪細胞は肥大していき最終的に脂肪細胞は脂肪滴が3倍になるまで中性脂肪をため込み、ふくれあがります。
限界まで中性脂肪をため込んで細胞分裂する脂肪
限界の3倍まで大きくなった脂肪細胞は細胞分裂し2つになります。
このように
- 脂肪細胞が3倍になるまで大きくなる→細胞分裂して2つになる
ということを繰り返してどんどん太っていきます。
脂肪細胞の肥大と分裂に限界はありません。
太る生活をつづければ永遠に太れます、生きていれば。。。
最後に・災害などで食事がとれない時の必需品は脂肪
脂肪をため込むというのは、食べ物がいつでも、どこでも手に入る今の飽食の時代には不要かもしれません
しかし山や海で遭難、災害で食事がとれないなど、いつ起きるかわかりません。
やはり脂肪をため込むのは必要な機能でしょうね。
体脂肪率が低すぎるとイザというときに長く生きられないかもしれません
男性なら12~15%、女性なら20~25%ぐらいにしておくのが長生きできるコツかもしれませんね。