人の1日の消費カロリーは基礎代謝だけではありません。
- 基礎代謝
- 食事誘導性熱産生
- 生活活動代謝
の3つの合計のことです。
一日の消費カロリーを上げるならこの3つを上げることも考えましょう。
【痩せられない人のダイエット基本講座2】方法は一つ。カロリー収支計算
基礎代謝を上げる方法
基礎代謝は何をしていなくても生命維持に必要なエネルギー(カロリー)のことです。
大人の場合、基礎代謝量をざっくり言うと
- 男性 1500Kcal
- 女性 1200Kcal
です。
その内の消費カロリーと部位は以下のようになります。
部位 | 消費割合 | 男性(計1500Kcal) | 女性(計1200Kcal) |
脳 | 19% | 285 | 228 |
肝臓 | 27% | 405 | 324 |
筋肉(骨格筋) | 18% | 270 | 216 |
その他 | 36% | 540 | 432 |
つまり、脳と肝臓と筋肉の体積と活動量を増やせば基礎代謝は効率的に増えるのではないかと考えられます
しかし、脳も肝臓も体積は増えませんし、脳はいつもフルに使われているので「よく思考する」というようなことでも消費カロリーは増えません。(参考-頭を使うとダイエットになる)
肝臓も負担をかけすぎると肝硬変や肝がんなど肝臓病になるリスクがありますので危険です。
そうなると基礎代謝を効率的に上げることができるのは筋肉(骨格筋)を増やすことだけですので筋トレが有効ということになります
しかし、一般男性の筋肉での消費カロリーが270Kcalであることから10%の筋肉をふやしても1日27Kcalしか消費量が増えません
しかし筋肉を増やしたことにより内臓その他の活動が活発になるという研究もあり、アスリートでは除脂肪体重1kgあたり28.5kcalの基礎代謝になります。(参考 アスリートの栄養管理について―国立スポーツ科学センター)
そうなると、筋量が50kgの人だと5kg増やして142.5kcalですのでかなり増えます。
つまり
ということになります。
★★年を代謝が下がるのはなぜ
食事誘導性熱産生を上げる
食事誘導性熱産生は食事をとった後で代謝するエネルギー(カロリー)です。
食べた後に何をしなくても栄養分解によって体熱となり動かなくても代謝があがります。
この食事誘導性熱産生は食事を取ったカロリーの10%が平均で消費されます。
これは食事の栄養素により代謝に変わるカロリーが違います。
栄養素 | 食事誘導性熱代謝の割合 |
糖質 | 約6% |
タンパク質 | 約30% |
脂質 | 約4% |
食事平均 | 約10% |
タンパク質が約30%と大きく他の栄養素より代謝が大きくなりますので
高たんぱくな食事をすることで食事誘導性熱産生が大きくなるが食べ過ぎれは太る
ということが言えます。
生活活動代謝を上げる
日常生活で立ったり、歩いたり運動したり、起きて活動することで代謝し消費するエネルギーのことです。
体重が重いほうが活動に必要なエネルギーも必要なため消費カロリーも大きくなります。
体重は重ければ消費カロリーは大きいですが、ダイエットを目的にしているでしょうから体重は増やすことは本末転倒です。
生活活動代謝を上げるということは活動を多くすることですが、意図的に増やすなら運動をするということになります。
また無酸素運動である筋トレにはアフターバーンと呼ばれるEPOCというものがあります。
アフターバーンと呼ばれるEPOC
アフターバーンと呼ばれるEPOC(Excess Post-Exercise Oxygen Consumption)は運動後過剰酸素消費量と呼ばれる現象です。
運動後に酸素消費量が増え新陳代謝があがりカロリー消費が24時間近く増えた状態がつづくというのがEPOCです。
EPOCは運動後に疲労した体を元に戻そうとする人間の恒常性(ホメオスタシス)が働いているためで
- 酸素が不足している筋肉に酸素を補給する
- 筋肉の疲労物質の処理
- 筋肉の動作に必要なATP(アデノシン三リン酸)の補給
の補給のためにカロリーを消費するわけです。
筋肉の恒常性を保つために消費しますので筋肉の量が増えればアフターバーンで消費するカロリーも増えるということになります。
最後に
代謝には以下の3つ
- 基礎代謝
- 食事誘導性熱産生
- 生活活動代謝
がありますがこの中で一日の消費カロリーを増やすとすれば、筋肉量を増やして運動する(生活活動代謝を増やす)
つまり筋トレをするというのが一番良い方法となります
有酸素運動ではアフターバーンは起きにくいですのでダイエットしたいかたはすぐに筋トレをするのが効率的に痩せる方法ですよ。