ダイエット

年を取るとなぜ基礎代謝は下がるのか?その原因と対策

ジョギング

人の1日のカロリーを消費する代謝は以下の3つです

  • 基礎代謝
  • 食事誘導性熱産生
  • 生活活動代謝

その内の1つ、基礎代謝が年をとると低下します。

年齢男性の1kg当りの基礎代謝(kcal)女性の1kg当りの基礎代謝(kcal)
15-17歳27.025.3
18-29歳24.023.6
30-49歳22.321.7
50-69歳21.520.7
70歳以上21.520.7

加齢とエネルギー代謝-厚生労働省

基礎代謝は何をしていなくても生命維持に必要なエネルギー(カロリー)のことです。

なぜこの基礎代謝は加齢で低下するのでしょう。

基礎代謝が低下する理由

ジョギング

基礎代謝が低下する理由は2つ

  • 老化
  • 筋肉量の低下

です。

加齢による基礎代謝の変化

大人の場合、基礎代謝量をざっくり言うと

  • 男性 1500Kcal
  • 女性 1200Kcal

です。

その内の消費カロリーと部位は以下のようになります。

臓器・組織重量 (kg)エネルギー代謝量比率 (%)
(kcal/kg/日)(kcal/日)
全身62.5241500100
骨格筋251332522
脂肪組織13.44.5604
肝臓1.620032021
1.2524030020
心臓0.274401199
腎臓0.274401198
その他20.71224816

参考-加齢とエネルギー代謝-厚生労働省

脳と肝臓、筋肉で64%ほどの基礎代謝となります

心臓や腎臓などは重量が少ないため消費カロリーは低いですが、かなり高負荷にカロリーを消費しており、内臓は全般的に消費カロリーが高いです。

老化による基礎代謝の低下

老化、おじさんと犬

基礎代謝のうち、細胞が新しいものと入れ替わるのが新陳代謝です。

肌のターンオーバーは20代では28日周期で新しくなりますが老化すると、遅くなり60代では約90日かかると言われています。

1ヶ月が3ヶ月になるということですね。

年齢ターンオーバーの周期目安
10代約20日
20代約28日
30代約40日
40代約55日
50代約75日
60代約90日

新陳代謝で新しく細胞を作るわけですから、エネルギーが必要です。

老化でその分カロリーを消費しないことで基礎代謝が低下することは当然と言えば当然です

これが脳、肝臓、内臓、細胞すべてに起きる為に基礎代謝が低下するわけです。

基礎代謝意外と低下しない

基礎代謝は予想以上に低下しません。

加齢による基礎代謝の推移は体重62.5kgの男性の場合

年齢男性の1kg当りの基礎代謝(kcal)体重62.5kgの場合
15-17歳27.01687
18-29歳24.01500
30-49歳22.31394
50-69歳21.51344
70歳以上21.51344

20代の男性と60代の男性ではその差は156kcalで意外と少なく、1日でおにぎり一個分程度です。

これは1日3食の場合、1食で約50kcalです。

意外と少ないと感じないでしょうか?

筋肉量の減少による基礎代謝の低下

老化による筋肉量の減少

心臓、内臓など臓器の大きさは加齢でそれほど小さくなったりしないということです(加齢とエネルギー代謝-厚生労働省)

しかし骨格筋は何もしなければ減少します。

筋肉の基礎代謝は1日1kg13kcalといわれていますが、アスリートでは除脂肪体重1kgあたり28.5kcalの基礎代謝になるという研究があります。(参考 アスリートの栄養管理について―国立スポーツ科学センター)

年を取ると学生の時についていた筋肉を運動しないことでどんどん減らす人が多いです。

20代ではなんとか維持していたものが、40年たち60才になれば減るのは当然です。

いくつからでも遅くありませんので筋トレをして筋肉を増やす努力をしましょう。

最後に

基礎代謝の低下は老化によるものについては、どうしようもありません。

しかし筋肉量の減少による基礎代謝の低下については単純に筋肉を増やせばよいわけですから、筋トレをすることが対策です。